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韓国映画「秘顔」の一場面©2024<STUDIO&NEW, SOLAIRE PARTNERS LLC>.All Rights Reserved.
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 3人の男女の秘密と欲望が絡み合う韓国映画「秘顔」(キム・デウ監督)が20日、新宿ピカデリーなどで全国公開された。貧富の格差や愛情への渇望、肩書偏重など、韓国社会が抱える悩みも描かれ、本国では100万人以上の観客を動員した。オーケストラの指揮者役で主演したソン・スンホン(48)は「人間の持つ本質がぶつかり合った映画だ」と語る。

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 将来有望な指揮者ソンジン(ソン)はある日、婚約者でチェリストのスヨン(チョ・ヨジョン)から、突然別れを告げられる。ソンジンは、姿を消したスヨンの代役のチェリストとして現れたミジュ(パク・ジヒョン)にひかれていく。大雨の夜、ソンジンとミジュは、スヨンのいない寝室で許されない関係を結ぶ。そんな2人を失踪したはずのスヨンがすぐそばでのぞいていた。

 ソンが演じたソンジンは裕福ではない家庭の出身で、スヨンの母はオーケストラの楽団長でもある。「ソンジンは白鳥のようだ。水面の上ではきれいな服を着て優雅な姿を見せているが、水面の下ではバタバタと足ヒレをかくように、必死に生きている」(ソン)。ミジュは高校生の時に両親を亡くした身でもある。韓国映画・ドラマのこれまでの「鉄板スタイル」のひとつが、「貧しい者と裕福な者の、貧富の格差や社会の矛盾を乗り越えたロマンス」だが、この映画はそんな単純な構図には収まらない。

■ソン・スンホン「映画が反転…

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